『反発。米株反発などを手掛かりに切り返す。』
日経平均は101円高の9,536円で引けた。
米株反発、CME・ADR高、円安ユーロ高と、今朝は好条件が揃ったことから、朝方は全般に買い優勢で始まり9,500円台に乗せた。
また、寄り前、財務省発表の「対外・対内証券売買動向(先週分)」において、海外勢の大幅買い越しが確認されたことも(=8910億円)、市場心理を後押しした。
米ハイテク株高で半導体関連の一角が買われたほか、主力の電気・自動車も確りで、寄り直後、9,569円と今日の高値をつけた。
その後は、週末に向けた手仕舞いと押し目買いが交錯しつつ、徐々に上げ幅を縮めた。
後場に入っても、前場の流れを引き継いで、伸び悩む展開が続いた。
3月期末の接近で国内機関投資家の動きは鈍い上に、ここ急騰続きの「復興関連」に個人投資家からの利食いが嵩んだ。
また、政府筋が、福島原発の屋内退避対象地域の住民に対して、自主避難を呼び掛けたことも警戒感を誘った。
情報通信や石油、機械、水産といった業種や、地質調査・測量に関連する銘柄が高く、値上がり銘柄数は922を数えた。
一方、空運や不動産、その他金融、証券、電力ガスなど、内需系の業種が安く、値下がり数は638であった。
14時半頃、9,400円台半ばで萎む場面もあったが、大引けにかけて買い戻されて終わった。
出来高は31億5000万株、売買代金は1兆8000億円と昨日並みの水準。
日経平均・TOPIXの週足は、13週足(中期足)が2週連続ブルーで下降転換が確定し、3週足・先読みブルー、波動は深い押しの入った「下降の入り口(D)」と依然弱い。
また、右欄の6色分布図(週足)や増田レシオ(同)を見ても、波動の悪化が鮮明で(225レシオはマイナス転換)、週足から見た市場センチメントはにわかに調整色を増してきた。