『大幅反発。為替への協調介入で円高一服。買い戻しが集まる。』
日経平均は244円高の9,206円で引けた。
早朝に開かれたG7電話会議において、円高阻止に向けた協調介入が合意されたことを受けて、朝方は早々に9,200円台を回復した。
主力の輸出関連のほか、ここ下げのきつかった金融セクターや市況関連に見直し買いが集まった。
前場中頃からは、三連休を前に短期筋の手仕舞いが嵩み、前引けにかけて急速に伸び悩んだ。
昼休み以降、為替市場で円高一服感がさらに広がったことや、福島原発でネガティブなニュースもなかったこともあり、後場寄りから先物主導で上げ幅を広げる場面もあった。
13時過ぎに9,275円と今日の高値をつけた後は、再び戻り売りで伸び悩んだ。
鉱業・非鉄・鉄鋼や証券・不動産の上げが目立ち、値上がり銘柄数は1545と全面高、全33業種がプラス。
一方、食品・薬品・小売の一角や電力(東電を除く)が安く、値下がり数は110。
後場中頃から一段と上げ幅を縮めたが、大引けにかけて買い戻しで盛り返した。
出来高は33億株、売買代金は2兆1000億円で、依然、高水準を維持している。
指数の週足を見ると、日経平均・TOPIXともに亀裂を伴って一気にオールブルーへ変わり、先読みもブルーと、わずか1週間で基調は下降・調整に転換した。
また、右欄の6色分布図(週足)や増田レシオ(同)においても、個別株の波動の崩れは著しく、週足から見た市場センチメントは一気に調整入りとなった。
来週も、国内要因(原発・震災被害の動向)や為替動向を睨みながら、揉み合い・調整色の濃い展開が想定される。