『3日続落。3日間の下落幅合計はおよそ400円。』
日経平均は127円安の10,452円で引けた。
中東・リビア情勢の混迷を背景とした原油価格急騰を嫌気して、欧米株が軒並み大幅安だったことから、寄り付きは主力株を中心に幅広く売り先行のスタートとなった。
1ドル=82円台前半で円高基調が続いていたことから押し目買いも入りにくく、下げ幅拡大の展開となり、10,500円を2月3日以来に割り込んだ。
前引けにかけてはメガバンクが強含み、やや下げ渋りを見せたが、輸出関連が下げを主導し、東証1部全体の75%がマイナスだった。
アジア株が総じて小高く堅調に推移していたものの、昼のバスケット取引は売り買い均衡で盛り上がらず、後場に入っても買い見送りムードに変わりはなかった。
「原油高=企業のコスト増」、「ガソリン価格上昇=個人消費の減速」、さらに「世界景気の後退」といった連想が投資家心理の大きな重石となり、その後もジリジリと値を崩していった。
とりわけゴム、繊維、ガラス、海運、非鉄など景気敏感業種の値下がりが大きく、また、主力の電機・自動車など輸出関連が円高で売りに押され、値下がりは32業種1454銘柄にのぼり全面安となった。
一方、値上がり業種は鉱業のみで、前場は健闘したメガバンクも後場弱含みの展開で、値上がりは僅か159銘柄に過ぎない。
引けにかけても81円台に突入した円高を嫌気して買い手はなく、10,400円台半ばまで値を下げて大引けを迎えた。
出来高は25億7000万株と3日連続して25億株を越え、売買代金は1兆7000億円と商いは出来ている。
指数の日足は、トレンドを示す25日足がブルーに転換し、3日足や明日の先読みもブルーと冴えない。
また、上欄の6色分布図を見ても、「上昇のB(緑)」から「上昇の崩れC(赤)」、さらには「下降の入り口D(青)」へと悪化した銘柄が多く、「上昇3波動」は一気に50%を割り込み、市場のセンチメントは急速に後退していることが解かる。