『小戻し。連日、狭いレンジでの上げ下げに終始。』
日経平均は2円高の10,311円で引けた。
米国株は小安かったが、為替が(1ドル=84円台)円安気味に動いていたため、前日の終値を挟んで一進一退の方向感に乏しいスタートとなった。
自動車など輸出関連の一角が小高く推移する一方、スペイン国債格下げ観測で、欧州財政問題の再燃を懸念した売りが全体の上値を抑え、膠着感を強めていった。
前引けは前日比2円高で、値幅は僅かに35円と動意に乏しかった。
昼間のバスケット取引は、やや売り決め優勢と伝わり(約232億円成立)、後場寄りは小安く始まったものの、押し目買い意欲も強く、下値は堅かった。
13時半頃、先物に大口買いが入り、指数を40円近く押し上げる場面があった(日経平均の高値は10,347円)。
ただ、特段の手掛かり材料もなかったことから買いは続かず、その後はジリジリと上げ幅を縮小させていった。
メガバンクの上げが目立ったほか、金属、石油、不動産などが確りで、値上がりは805銘柄。
一方、ゴム・商社など市況関連の一角や、その他製品・証券・電気ガスなど内需関連が軟調で、値下がりは690銘柄だった。
引けにかけては、一瞬マイナスに転じる場面もあったが、なんとか前日比プラスで大引けを迎えた。
出来高は20億2000万株、売買代金は1兆3000億円と昨日並み。
指数の日足は、両指数ともにオールピンクも、日経の先読みはブルーに変り、先駆した主力銘柄の上値はやや重たくなっている。
右欄6色分布図や増田レシオでも、TOPIXが好調を持続しているのに対して、日経がやや下向きで、主力銘柄が上げ一服となっている中、最近の循環物色の流れが続くか注視したい