『反発。円高一服を好感し、およそ5ヶ月半ぶりの高値水準に。』
日経平均は91円高の10,232円で引けた。
米国株は連日小動きではっきりとしなかったが、為替が昨日とは反対に円安方向(1ドル=83円台半ば)に動いていたことから、寄り付きは輸出関連を中心に買い先行のスタートとなった。
寄り前発表の10月機械受注統計(前月比−1.4%)は、事前予想より悪かったものの、相場に与える影響はほとんどなく、その後も大口の先物買いが相場を主導し、上げ幅を100円超まで広げていった。
前引けにかけては中国・上海株が安寄りしたことから、目先筋の利益確定売りを誘い上げ幅を縮めたものの、前場は総じて堅調に推移した。
昼間のバスケット取引は買いやや優勢(約417億円成立)と伝わり、後場寄り以降は再び戻りを試す展開となった。
その後は利益確定の売りが上値を抑える一方、金融緩和による「カネ余り」を背景にした外国人投資家の買いや、個人の先高期待からの小型株物色が交錯し、高値圏で膠着感を強めていった。
円安で自動車・電機・精密など輸出関連が終日堅調だったほか、パルプ紙、鉄鋼、ガラス、石油など景気敏感の素材・市況関連なども強く、値上がりは32業種、1260銘柄と全面高商状。
一方、業種別では唯一その他金融が安く、個別でも失望の決算発表をした銘柄など、僅か280銘柄の値下がりに限られた。
引けにかけても週末のSQを控え、オプション権利行使価格の10,250円を意識した売り買いで、目立った動きはなかった。
出来高は19億2000万株、売買代金は1兆4000億円と、今週に入り徐々に膨らんできている。
指数の日足は、先読みに反して3日足はピンクに変り、オールピンク・明日の先読みもピンクと上昇のエネルギーが戻ってきた。
右欄6色分布図でも上昇波動の銘柄が増え、増田レシオも上向きと、市場のセンチメントは大変良く、一段高が期待できる要素が揃っている。